中央大学剣友会

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平成20年 台湾遠征に同行して(記念誌原稿より)

100周年を祝して発行される記念誌に、続々と寄稿をいただいておりますが(一覧はこちら)、11月まで非公開にしておくのももったいないため、少しづつ、このHPでもご紹介したいと思います。まだ作成中の先輩方は、参考にしていただけると幸いです。

今回は、井上先輩(平成6年卒)が、今年の3月に、学生の台湾遠征に同行された際の様子を綴ってくださったものをご紹介します。実際の記念誌には、学生さんの書いてくれた文章と共に掲載予定です。

なお、高内先輩(平成18年卒)も、学生時代の台湾遠征について書いてくださいましたが、こちらは超長文の爆笑原稿に仕上がっています。
記念誌で発表しますので、心当たりのある先輩は、お楽しみに。

「台湾遠征について、俺も書きたい!」という先輩は、是非、ご連絡ください。

<メールでの連絡はこちら・携帯可>
chuo_kendo@infoseek.jp 高槻宛(平成元年卒)
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平成20年 剣道部台湾遠征に同行して   井上圭二(平成6年卒)

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 3月5日夜10時、松山発、福岡・小倉行きフェリーに乗った。
 目指すは『台湾』、しかも福岡経由の長い旅のはじまりである。

 1ヶ月程前、同期の山下忠典から「台湾行けへんか?」という連絡があった。
よくよく聞いてみると、山下が声掛けした長崎の白石政雄先輩曰く「山下が行くなら…」 当の山下曰く「圭二(私)が行くなら…」と…。なんか、ややこしいけど、要は、私が行けば3人参加、行かなければ3人とも不参加となるらしい。
家のローンや車検で悩んでいたので、恐る恐る嫁さんに相談したところ、
「数少ない仲間なんやから、思いっきり楽しんでおいで!」
とありがたいお言葉をご頂戴賜り、台湾行きが即決された。

 ・・・とはいえ、、、、、

前回稽古をやったのは、昨年8月の大阪合宿で、それ以前を思い出せない私は、
『一体何を目的に行くんやろ?』という疑問を抱きつつ、船から電車へと乗り継ぎ、チャイナエアラインで快晴の空へと離陸した。
 
 久しぶりの海外旅行であったが、やはり日本に近い国とあって、滞在期間中、特にトラブルも無く快適に過ごすことができた。

 剣道に関して言えば、台湾では、幼少から竹刀を握る者は少なく、技術的には、まだ大きな開きがあるものの、剣道に取り組む姿勢は、大いに勉強させられ、特に、試合前におこなわれた中大の稽古で、ビデオやカメラを手に真剣な眼差しで見学していた光景は新鮮であった。

 そして今回、台湾で中心的な繋ぎをやってくれていたのが、年上ではあるが、一学年後輩の、方伯仁(ほう・はくじん)君である。
 中大卒業後、京都大学大学院を卒業した彼は、この台湾遠征で、
「打倒・上村昌弘(方さんと同期)!」
を掲げ、無職となり、稽古に集中してきたらしいが、遠征後には、ある大手企業の社長秘書室長としての就職も決まっていた。
 聞くところ、方さんは、かなりの“やり手”で、奥さんも元キャビンアテンドでとても美しく、ちょっと悔しかった。白石先輩は、帰るまで
「方さんの嫁さんキレかね~、キレかね~」
と、最高にしつこかった。

 久しぶりに現役生と同行させてもらい、また、白石先輩、山下、北原監督、上村助監督、そして津村部長と、私の学生当時のメンバーと有意義な時間を過ごさせてもらった。そして、当時と変わらず、今もなお、我々中大は、毎年優勝候補にあげられ、大学剣道界をリードしている。

 私が4年生の時、中大を紹介したビデオを2本作った。全日本で優勝すれば大大的に発売する予定であったが、敗れたためにお蔵入りとなってしまったが、その最後に、「中大には体育会特有の厳しさは見当たらない。しかし、ただの仲良しクラブでもない。一人一人が自分の役割を持ち…」というナレーションが流れている。

 遠征中、お調子ばかり言っていた方さんが、ある時、大マジメにこう言った。
「俺は、中大が大好きなんだよ。中大で、本当の「仲間」という意味を知ったんだよ。俺たちみんな、仲間なんだよ。」と…。
現役学生にプレッシャーを与えるつもりはないが、

「今年こそは、俺達が優勝してやる!」


という強い志を持ち、自分達の使命を今一度しっかりと考えてもらいたい。そして

1本にこだわり、最後の1秒まで戦い、

一度しかないチャンスを

自分達で掴み取ってほしい。


 今年8月18日(月)~24日(日)は、中大初となる松山合宿が開催される。
中大に育てられたOBとして、愛媛県支部一丸となり、100周年の節目に最高の結果が出るよう、できるだけのサポートをさせてもらいたいと考えている。

 台湾遠征を通じて、色々なことを感じた次第である。
 
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