中央大学剣友会

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新年のご挨拶(再掲)

今年の2月、サーバートラブルにより、剣道部も剣友会も、過去2年間の記事が
落ちてしまいました。
この間、原稿をご提供いただいた皆さまには、大変申し訳ありません。

先月、全日空の機内のムービーでアレキサンダー・ベネット氏が紹介されていた
のをご存じの先輩も多いと思いますが(確か、6月の偶数便だけだったと記憶)

それを見ながら、そうだ、眞島部長の「新年のご挨拶」を再掲しようと考えました。
原稿を受け取って半年経ちましたが、一年の半分が終わった今、あらためて
眞島部長が年初に掲げられた「残心」を思い出す機会があったこと
全日空に感謝・・・です。

全日空の機内番組は、ここで見ることができます(ANAのサイトにリンク)。

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新年のご挨拶 
                             中央大学剣道部 部長 眞島 和已

明けましておめでとうございます。
剣友会の皆様におかれましては、よき新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、平素より多くの先輩方から多大なご支援を賜り、誠にありがとうございます。
心より御礼申し上げます。

 さて、昨年度の戦績については、改めて申し上げるまでもありませんが、反省の念を込めて振り返ってみたいと思います。
4月の日本大学・明治大学との対抗戦を圧勝し、5月の関東学生選手権では榎本君(九州学院)が優勝し、中大勢が2年連続で覇者となる結果を残しました。続く6月の法政大学との対抗戦もきっちり勝ちきって、年度の前半は非常に良い流れであったと言えます。

(編注)榎本君の優勝までの戦績と決勝のビデオはこちら。


 そして、先輩方やご父母に支えられた熊本合宿を順調に終え、宮崎師範をして
「近年最高の戦力」との評価をいただいて臨んだ9月の関東学生優勝大会。当然優勝争いを期待しておりましたが、法政大学に6月の対抗戦の雪辱をされ、ベスト8となりました。
その後、巻き返しのための短期合宿を経て臨んだ全日本優勝大会は、香川大学にまさかの一回戦敗退。年度の後半からは夢を見ているようであり、まさに今起きていることが現実なのか信じられない気持ちでいっぱいでした。

(編注)対香川大学戦、代表戦のビデオはこちら。


(編注)対香川大学戦の詳細は中大スポーツのブログにあります。

 全日本二年連続準優勝の結果を踏まえて、先輩たちは後輩たちにその雪辱を託し、それを託された学生たちは日々の稽古だけではなく、生活面も見直して、真摯に剣道に向き合ってきました。学生たちのその努力は十分評価に値すると思います。
しかし、それが結果に繋がらなかったということは、それ以外の何かが足らなかったという現実も真摯に受け止める必要があります。心の隙とでもいうのでしょうか、私自身、関東、全日本とも決勝、あるいは、準決勝の相手がどこの大学になるのかということに関心が向いておりました。しかし、結果は前述のとおりです。

 一体何が足りなかったのか。ふと思い浮かんだのが昨夏に読んだ「日本人の知らない武士道」(アレキサンダー・ベネット著,文春新書)という本でありました。ニュージーランド生まれで剣道(7段)をはじめ、居合道、なぎなた、鹿島神傳直心影流と武道に造詣が深い著者が、剣道の身体・精神の鍛錬を高く評価したうえで展開する武士道論は、剣道のストイックな姿勢に好感を抱いている私にとって、共感できるものでありました。

(編注)「日本人の知らない武士道」

 その著書の中に、武士道とは人生の生き方、哲学に通ずるものであり、その実践のキーワードは「残心、感謝、エムパシー=共感」である。そして、残心とは、武士道の神髄であり、『油断のない、心の余裕』である。その精神を日常生活に活かすことが大事であると書かれております。
もしかしたら、足らなかったものはこれではなかったのか。少なくとも、私自身には十分当てはまります。学生たちもまた、充実した稽古に裏付けられた実力を有しながら、今ひとつ打ち破れなかった壁。これを打ち破るためには、次に精神の鍛錬も忘れてはならないと思います。
そして、中大剣道部「伝統」の勝負強い剣道の再現を果たし、宮崎正裕師範、北原監督、上村助監督、中澤コーチらとともに一丸になって、長年の目標を達成したいと存じます。

 最後になりましたが、先輩方の今年一年のご多幸とご健勝をお祈りするとともに、引き続き剣道部に対するご支援をお願い申し上げ、新年のご挨拶といたします。
本年もよろしくご指導のほどお願い申し上げます。

平成26年 正月

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2013年のOB稽古会で面を付ける眞島部長

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